最終更新日:2023年10月9日
◆この記事は18禁です!
このストーリーは、18禁ノベルゲームにしたい作品の“テキストだけ”先んじて公開するものです。
フリー版で公開していた範囲はそのままノベルゲームテキスト形式、そうでない追加部分は主に小説描写になっています。
私は、スポーツドリンクをコップに注ぎ、コーヒー牛乳のストローを外して、そこに差した。
こうすれば、寝ながらでもスポーツドリンクが飲める。
あかね
「はい」
クソメガネ
「いらね……って……」
あかね
「はい」
ずいと、ストローの口を、クソメガネの口に近づける。
クソメガネ
「…………」
抵抗するのも無駄だと諦めたのか、クソメガネは、ストローを咥えた。
クソメガネ
「……」
ちゅうちゅう、こくこく、飲んでいる。
……変なこと思い出した。
クソメガネ
「ん……」
あかね
「あ、飲めたね。偉い偉い」
頭をなでてあげる。
しゃべるのはつらいのか、口にするほどでもないのか、クソメガネは、黙っている。
しかし、目は、『ばかにすんな』と訴えていた。
真っ赤な、顔……。
ぼーっとした虚ろな瞳を見ていたら、私まで風邪を引いてしまいそうだと思った。
手元に目線を移す。
あかね
「プリンとゼリー、どっち食べたい?」
クソメガネ
「いらねぇ……」
あかね
「じゃあ、ゼリー」
クソメガネ
「……っ好きじゃねぇんだよ……」
あ…………。
あかね
「ごめん……」
好きじゃなかったんだ。
風邪でも食べられるものを……と思って買ったが、プリンもゼリーも好きじゃないとは……。
クソメガネ
「……………………」
あかね
「……………………」
クソメガネ
「……………………………………」
クソメガネ
「……き、気が向いたら……、食ってやるから……」
クソメガネ
「……あんま……そんな……」
クソメガネ
「…………っ……」
クソメガネ
「……調子狂うから……、しおらしくなんなよ……。気色悪い……」
なんと。気色悪いとな?
あかね
「ごめん……」
クソメガネ
「………………。……っああ、もう……」
クソメガネ
「食やいいんだろ……?」
クソメガネ
「病人に気ぃ使わせんな……」
あかね
「すみません……」
クソメガネ
「も……、いいから……」
クソメガネは、起き上がろうとする。
私は、慌てて止めた。
あかね
「無理しなくていいからっ」
クソメガネ
「食うよ……」
あかね
「だったら、私が食べさせてあげるから……!」
私は、ゼリーのふたを開けて、スプーンですくった。
あかね
「あーん……」
クソメガネ
「………………」
あかね
「……やっぱり、食べたくない?」
クソメガネは、答えない。
しかし、かすかに口を開けてくれたので、滑り込ませるようにして、ゼリーを届ける。
クソメガネ
「んっ……」
あかね
「美味しい……?」
尋ねてから、随分ととんちんかんな発言をしたことに気づく。
この人は、ゼリー好きじゃないんだってば。
クソメガネ
「くそ……。味わかんね……」
あぁ……。
あかね
「……食べる?」
クソメガネは、また口を小さく開ける。
私は、食べさせた。
あかね
「そういえば、薬は?」
クソメガネ
「ん……。カプセル……なんだよ……」
クソメガネ
「でかくてつかえるから……」
あかね
「……飲んでないの?」
クソメガネ
「薬なんか飲まなくても、寝てりゃ治るから……」
あかね
「でも……」
あかね
「………………あ」
あかね
「そうだ、このゼリーで飲めば……」
クソメガネ
「やだよ、めんどくせえ……」