最終更新日:2023年10月9日
◆この記事は18禁です!
このストーリーは、18禁ノベルゲームにしたい作品の“テキストだけ”先んじて公開するものです。
フリー版で公開していた範囲はそのままノベルゲームテキスト形式、そうでない追加部分は主に小説描写になっています。
あかね
「………………」
二回来ただけだったけれど、道、ちゃんと覚えてた。
私は、深呼吸をして、インターホンに指を乗せる。
……何してんだろ、私。
いや……、風邪を引かせたのは、私だから……。
お見舞いくらいは、礼儀でしょう……。
私は、インターホンを、押した。
ピーンポーン……
軽い音が、扉の向こうに響く。
って、いうか……、誰が出るだろう?
そもそも、出るだろうか?
病院とか行ってるかも……。
寝てるかも……。
親とか出てきたら、何て言おう……。
何も考えずインターホンを押したことを後悔する。
このまま立ち去ってしまおうか……。
でも、それってピンポンダッシュ……。
あかね
「!」
ぐるぐる考えていたら、ドアが開いた。
出てきたのは……、クソメガネだった。
クソメガネ
「っ、おま……、なんで……」
クソメガネの手には、はんこがあった。
宅配便だと思っていたのか。
顔が赤い。熱があるのだろう。
なのに出てきたということは、家には、他に誰もいないようだ。
あかね
「お見舞い……」
クソメガネ
「んな……わざわざ……」
ふらついている。
あ、はんこ落とした。
あかね
「ほら、布団に戻って戻って」
私は、はんこを拾い上げ、クソメガネを押し返した。