最終更新日:2023年10月9日
◆この記事は18禁です!
このストーリーは、18禁ノベルゲームにしたい作品の“テキストだけ”先んじて公開するものです。
フリー版で公開していた範囲はそのままノベルゲームテキスト形式、そうでない追加部分は主に小説描写になっています。
クソメガネ
「俺らの教室とたかちゃんの教室を隅から隅まで探したが……」
クソメガネ
「見つからねえじゃねえか」
あかね
「知らないよ」
あかね
「必ずそのどちらかの教室にある、なんてことは、言ってないわけだし……」
クソメガネ
「くそ……」
クソメガネが、二つの教室をひっくり返す勢いで探したせいで、かなりの時間を消費した。
私は別にいいわけだが。
それでも……、人妻の方の状況が、少し気になるな……。
見張りらしき人間はいない。
教室からはA棟が見えるが、人影も見えない。
セキュリティルームにしかいないのか?
まさかとは思うけど、全員体育館にいるのか?
とりあえず廊下に出た私たち。
クソメガネは、トイレを見ていた。
あかね
「トイレ探す?」
クソメガネ
「んっ? あ、あぁ……、そうだな……」
クソメガネは、男子トイレに入ろうとする。
距離的には、女子トイレの方が近かったわけだけど。
あかね
「こっち探さないの?」
私は、女子トイレを指さす。
クソメガネ
「………………」
やっぱり、抵抗あるかな。
あかね
「あるかもしれないよ?」
クソメガネ
「お前……、いくらなんでも、隠していいとことだめなとこがあるだろ……」
あかね
「隠していないかもしれないけど、隠しているかもしれない」
あかね
「大丈夫だよ。別に女子トイレ入ったって、言いふらしたりはしないから」
あかね
「見張りにでも見つかったら別だけど」
クソメガネ
「………………」
あかね
「………………」
クソメガネ
「くそ……」
クソメガネ
「とりあえず、入ったら、ヒントを得るための条件がもらえるわけだよな?」
あかね
「うーん、まあね」
クソメガネ
「どんな条件だよ……」
あかね
「それは、入らないと教えられないなー……」
クソメガネ
「……じゃあ、いいよ。男子トイレ入る」
……なんか……。
もしかして……?
クソメガネ
「……っ、条件は?」
クソメガネは、男子トイレに入るが、私を締め出そうとするかのように、ドアに手をかけている。
あかね
「えっと……」
あかね
「じゃあ、今から問題出すから、それに答えて」
あかね
「1+1=?」
クソメガネ
「……は?」
あかね
「1+1=?」
クソメガネ
「……2?」
あかね
「はい、正解」
あかね
「じゃあ、大ヒント」
あかね
「B棟のどの男子トイレにも女子トイレにも、紙は隠していないよ」
クソメガネ
「……え?」
あかね
「だから、違うとこ探しな」
あかね
「トイレなんて、おばけの棲み処みたいなもんで怖いでしょ?」
あかね
「違うから、安心していいよ」
クソメガネ
「………………そうかよ……」
落胆した声色。
トイレから出ようとしない様子。
やはり……。
あかね
「出ないの?」
クソメガネ
「い、一応探してから……」
あかね
「ないってば。嘘はついてないよ」
クソメガネ
「そ、それでもっ……」
あかね
「もしかして、純粋にトイレに行きたいの?」
クソメガネ
「っ……!」
あかね
「じゃあ、見せてもらお」
クソメガネ
「次行くぞっ……」
出てきた。
図星なんだろうから、素直に出しちゃえばいいのに。