最終更新日:2023年10月7日
◆この記事は18禁です!
このストーリーは、18禁ノベルゲームにしたい作品の“テキストだけ”先んじて公開するものです。
フリー版で公開していた範囲はそのままノベルゲームテキスト形式、そうでない追加部分は主に小説描写になっています。
シャワールームに入ると、壁はやっぱりガラス張りだった。
外から見てもそうだから、まあ当たり前だろうけど……。
クソメガネは、いつの間にかベッドに移動していた。
テレビは、奥の壁側にあるため、こちらを向くことはない。
クソメガネも、ベッドの上に座り、こちらには背を向けている。
電源をつけた。
現在の時間は、八時半くらい。
どの番組も、今から見るとすれば、随分と中途半端だろう。
映ったのは、歌番組。
しかし、最近の曲ばかりを集めた番組ではなく、完全に演歌系だ。
時たま映る観客席では、“おじさんおばさん以上の方々”が聞き惚れている。
その番組がいいのか、他の番組を探すのも億劫なのか、もうリモコンをさわる気配がない。
こちらを向く様子もない。
………………脱ぐか。
おばさまが好きそうな若手の演歌歌手が、アップで映る。
カメラに向かって、ばっちりウインク。
……クソメガネはともかく、テレビが気になる。
テレビをつけたまま、脱衣するなんてあんまりないからかなぁ……。
テレビにいるあの人たちは、今の私なんか知るよしもない。
一方、テレビを見ているあの人は、ちょっとこちらを向けば、すぐに私の姿を確認できる。
なのに、私は……、なぜだか、テレビに映る知らない歌手の視線の方が、気になった。