初恋スコーチング【テキスト先行公開版】23-21b

最終更新日:2023年9月20日

◆この記事は18禁です!

このストーリーは、18禁ノベルゲームにしたい作品の“テキストだけ”先んじて公開するものです。

詳細 / 目次

フリー版で公開していた範囲はそのままノベルゲームテキスト形式、そうでない追加部分は主に小説描写になっています。


次の日、クソメガネは、欠席。

……かと思ったが、いつもと変わらず、普通に出席していた。

私は、また、呼び出された。
つまるところ、怒られていた。

クソメガネ
「俺を登校拒否させたいのか?」

あかね
「いや、そんなことないけど」

クソメガネ
「俺は、性同一なんとかとか、そんなんじゃねえし、だいたい、本気で女になりたけりゃ、病院行くわ病院」

あかね
「悪かったよ、ちょっと調子に乗りすぎた」

撮った写真は消さないけどね。

さて、今日は、りくは部活だから、時間はあるんだけど……。

どう出ようか……。

あかね
「聞きたいことあるんだけど、いいかな?」

クソメガネ
「……?」

あかね
「通学手段は?」

クソメガネ
「……電車だけど」

あかね
「どれくらいかかる?」

クソメガネ
「三十分くらい……」

クソメガネ
「……俺の家に来たいのか?」

ははは、ご冗談を。

さて、電車で三十分くらいか。
最寄り駅が、ここから歩いて十分ほどだから……。

徒歩で二十分くらいの私やりくと比べると、随分と遠いところから来ているんだなと、思った。

その他、色々情報を聞いた。
えろい質問は、していない。

この人は、警戒しながらも、律儀に答えた。

私は、携帯電話を操作しつつ、予定を立てる。

あかね
「じゃあ、明後日、一度帰って私服に着替えてから、この駅集合で」

私は、携帯電話の画面を見せる。

クソメガネ
「……各駅停車じゃないと停まらない駅かよ」

あかね
「定期区間だから、まあいいじゃない」

クソメガネ
「そりゃ、金はかからないけど……。一回帰ってからまた電車乗るの面倒なんだけど」

あかね
「制服のままでもいいけど、困るのはそっちだと思うよ」

クソメガネ
「…………………………」

クソメガネは、じっと、私を見つめた。
怪訝そうな、それでいて、私の企みを見透かすくらいの勢いで。

でも、私は、笑うだけ。

見透かされたら、見透かされたでいいよ。
どっちにしろ、あんたに拒否権はないんだから。

クソメガネ
「……今日や明日じゃないのって?」

あかね
「今日は、もうこうしてある程度の時間はつぶしちゃったし……。一応、外せない用事とかないか確認したかったしね」

あかね
「明日でもまあいいんだけど」

明日は、吹奏楽のないりくと一緒に帰るから、無理なんだけど。

あかね
「明後日なら、その次休みだからさ。帰りにどっか寄るなら、ちょうどいいと思って」

クソメガネ
「そういう気は使えるのかよ……」

我ながら、いい理由だと思う。
この人も、ため息をつきながらも、納得はしているようだ。

クソメガネ
「で、なんだよ。露出調教か? 腐女子の、自称アドバイザーよぉ」

あかね
「いやいやいや、そんなことしないよ」

してもいいし、むしろすべきかもしれない。

しかし、調教してもしょうがない。
りくがされたあれは、調教なのかと問われれば、違うのだから。

ああいった恥は、いきなりかかせるべきだと思う。
調教……慣れさせては、いけない。

あかね
「ま、そういうわけで」

クソメガネ
「………………今日は、それだけかよ?」

あかね
「他にも何かあった?」

クソメガネ
「いや…………」

さすがに、昨日は、やりすぎたと思うし。私だって、ちょっとは気を配る。

あかね
「じゃ、明後日ね」

私は、携帯電話を持った手を振った。

クソメガネ
「っ、おい! その写真……!」

ご丁寧に液晶を向けた携帯電話には、昨日のクソメガネの、恥ずかしいどころでない写真が写っている。

あかね
「ちゃんと明後日の放課後、来てくれたら、一枚削除してあげるよ」

クソメガネ
「…………っ……!」

あかね
「じゃあね~」