初恋スコーチング【テキスト先行公開版】13

最終更新日:2023年6月29日

◆この記事は18禁です!

このストーリーは、18禁ノベルゲームにしたい作品の“テキストだけ”先んじて公開するものです。

詳細 / 目次

フリー版で公開していた範囲はそのままノベルゲームテキスト形式、そうでない追加部分は主に小説描写になっています。


りくが無事に家の中に入るのを確認してから、私は、自宅に帰った。

制服から着替えて、携帯電話を意味もなくさわる。

アドレス帳の“上羽りく”を、じっと見つめる。

好きだよ。

そう、電話してしまおうか。メールしてしまおうか。

『大好き、あかね』

あかね
「…………っ……」

でも……、嫌われたら、どうしよう。

吉原たかしのせいでも何でもなく、避けられたら、どうしよう。

いや、今朝も私、吉原たかしに言ったじゃないか。

『あんなことやっておいて……、どういう神経してたらっ、告白できるって言うのよ!』

そうだよ……。

りくのおちんちんを、公衆の面前で嫌がらずしゃぶって、どういう神経していたら、“好き”なんて伝えられるのよ。

だいたい、昨日あんなことがあって、告白したとして。
真面目な想いが届く?

まるで、りくのおちんちんがほしいから……、媚びを売っているように思えないだろうか?

あかね
「だめだ……」

私の初恋が、安っぽいエロ漫画の展開で終わるのなんか……、やだ。

まだしばらく、りくに近づけない。
せっかく、さゆりちゃんという障害がなくなりそうなのに、吉原たかしのせいで、また別の障害が発生してしまう。

吉原たかしの……せいで……。

ぼすっと、ベッドを殴る。

すると、置いてあったトートバッグが落ちた。重い音がして、はっと気づく。

そうだ。復讐するんだ、私。

私の邪魔をして、りくを辱しめた吉原たかし――もとい、あのクソメガネに、復讐をするんだ。

でも、借りてきた本が入ったトートバッグが落ちるまで、すっかり忘れていた。
ま、あの程度の顔じゃ覚えられないし、仕方ないか。